モノトーン

バッグの生地を仕入れに行ってきました。
いろいろな生地の中から選んで購入するこの日を楽しみにしながら、一方でちゃんと選べるかどきどきしながら行ってきました。

結果、左端以外に色がない。
いやいやひとつひとつ丁寧に選んだのです。

バッグはどちらかというと実用的な役割が大きく、どんな時もタフに付き合ってくれるものというのが大事な要素になります。
そうなると求められる色は黒や茶。
そんなことを最近周りの方から聞くことが多く、今回はそこを意識していた結果でした。

でも一見色のない世界のようで、実はちがう。

日本には昔から本当にいろいろな色を表現する名前があります。
日本の色名は、500の固有名と100のトーンの組み合わせでできているのだそうです。
すごいですね。
それだけ日本人は自然の中から感受性豊かに色を受け取ってきたのではないでしょうか。

茶といっても、金茶もあれば鼠茶もある、栗色もあれば海老茶もある。
一言に茶色と言ってしまったらもったいないような申し訳ないような、そんな気持ちになりました。
そんな繊細な色を大事にしていきたい。

・・なんて本当は、もっと鮮やかな色の生地も買いたかったのですが予算オーバーだったのです。
しばらくはカラフルなバッグに恋焦がれながら、侘び寂びの世界を楽しみたいと思います。