ウールの地直し
ウールのツイードの地直しをしました。
リネンや綿は水通しをしてしっかり水を吸わせてから地直しをしていきますが、ウールの場合水はNG。
霧吹きで濡らした後、袋に入れてしっとりさせる。あるいは湯気を満たしたお風呂場で一晩置くなど方法はいくつかありますが、今回は霧吹きで吹きかけたらすぐにアイロンをかけて表面の蒸気を一気に下まで伝えるという方法を取りました。
海外のツイードについてはその方法が良いそうです。
生地が良いせいかそんなに地の目が歪んでおらず、十分大丈夫そう。
さて、千鳥格子。
千鳥格子は右上に鳥のくちばしが来るのが正しい向き。右上に向かって羽ばたく鳥が群れとなって飛んでいく。濃茶を見ても薄茶を見ても同じ柄って、改めてよくできてる。
左右、上下、非対称な柄。そうなると生地の差し込み(型紙を逆さまに置く)はできません。用尺を余裕持って用意することが大切になります。
そして柄合せ。どこまで合わせるかで変わってきますが、生地の雰囲気を考えるとできるだけのことをしていきたい。
「柄合せはそんなに難しいことはない。決めたところから型紙に指示を与えていくだけ」というお話を聞いてなるほどと思ってみても、縦の柄、横の柄両方を要所要所で合わせていくことはとても神経を使います。いや、頭かな。なんだか頭がよじれる感じ。
くじけそうな弱い心がちょこちょこ顔を出しますが、がんばろう。この生地に申し訳ないことにならないように。