リネンのスカート

令和四年、一作目はリネン100%の生地でギャザースカートを製作しました。
黒と紫の細かい千鳥格子で、遠目には墨黒のように見える素敵な色目です。

リネンの生地をたっぷり使ってギャザーをかなり寄せています。
リネン独特のハリ感がクシュクシュッとした陰影をはっきりとさせつつ、ふんわりとしたドレープを作り出しています。
ソフトな生地ですとしっとりと落ち着いた雰囲気になりますが、そこはリネン。
適度なボリュームで体のラインを拾いすぎず、大人かわいいスカートになっていると思います。

ギャザーを細かく寄せていて、ウエスト部分が細かいフリルになっています。
これによりウエストへのあたりがやわらかくなり、デザインのポイントにもなっています。

スカート裾は少し幅広めに折り返しています。
こうすることで裾に少し重みが出て、広がりすぎないストンとまとまるラインになっています。

裏側は布端が見えないように袋縫いで始末して、肌あたりがやわらかく見た目も美しくなるように仕上げました。

スカートの両脇にスリットポケットを付けました。
ハンカチやメモなどちょっとしたものを入れるのに便利です。
こちらも袋縫い仕上げなので、ロックミシンとは違い裏側を見てもすっきりとしています。

リネンは丈夫な生地で、着用や洗濯を繰り返すほどに、柔らかくくったりとしていきます。
はじめはボリュームやハリが気になってよそよそしい感じでも、次第に体になじんで程よいシルエットになっていくと思います。
その過程を楽しむのがリネンの醍醐味ですね。